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2005年2月1日、東京地方裁判所で、松下電器産業株式会社が株式会社ジャストシステムを特許権侵害で訴えていた訴訟の判決が出された。

判決によると、ジャストシステムの主力製品「一太郎」および「花子」が松下電器産業の特許権を侵害しているとし、これら両ソフトの製造・販売の中止、および在庫廃棄が命じられた。

ジャストシステムは判決を不服として控訴する方針。2月10日には、新バージョンである一太郎2005および花子2005がリリースされる予定であり、これらのソフトも予定通り発売すると同社は発表している。

この特許は、松下電器産業が1989年に出願し、1998年に登録されたもの。この特許の技術内容は、パソコンに表示されてワープロの操作方法などを説明するヘルプモードの機能。画面上の「ヘルプモード」を示すアイコンをクリックし、それに続いて、実行したい機能のアイコンをクリックすると、機能の内容が説明文で表示されるというもの。

市場におけるシェアはかなり低下したとはいえ、「一太郎」と言えばかつては日本におけるデファクトスタンダードと認識されていたワープロソフトであり、ジャストシステム社の売上全体のかなりの部分(40%程度?)を占める。そのようなソフトが丸ごと製造中止・廃棄となると、同社の経営に与える影響はきわめて大きい。

本件についての関心としては、
◇ 一太郎および花子は、本当に同特許の構成要件を備えているのか
◇ ジャストシステム社の今回の訴訟戦術は適切だったのか
◇ このような判決が出てもなお、ジャストシステム社が自社サイトで「現在販売中の一太郎・花子シリーズにつきましては、今後も問題なくご販売、ご利用いただけます。」と書く根拠は何か (仮にこのメッセージを見て業としてのソフトの使用を続けた利用者が特許侵害で訴えられたとき、ジャストシステム社はそれが侵害でないことを保証できるのか)
◇ 松下電器は業績が好調でありながら、かなり「格下」と言ってもよい企業相手にこのような訴訟を積極的に起こすということは、日本においても特許権行使のありかたが今後根本的に変わっていくのか
といったところ。

(c) zig zag road runner, 2005.
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欧州連合(EU)のソフトウェア特許法案の承認は、2005年にずれ込むことになった。

この法案は、欧州閣僚理事会では2004年5月18日に大筋合意に達し、12月21日のEU農業水産相会合で承認の見通しとなっていたが、ポーランドがもっと時間をかけるべきだと主張した。

欧州議会で2005年初頭にも審議入りし、予定通り同年末までに正式合意できる可能性はあるとのこと。

関連記事:
欧州ソフトウェア特許法案
欧州連合(EU)加盟国がソフトウェア特許法案を正式承認する方針を固めたと、IT Media(※)が報じている。

これでこの法案は今後欧州議会に託されることになるが、欧州議会には、この法案に反発しているオープンソースソフトのコミュニティへの支持者が多いとされている。

仮に欧州議会がこの法案を否決した場合、議会と各国政府とが妥協の道を探ることになるとのこと。

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Linus Torvaldsがソフトウェア特許に反対

ITmedia: EUソフト特許法案、正式承認を経て議会へ
CNET Japan が掲載しているIngrid Marson(ZDNet UK)の記事(※, 2004年11月24日)によると、「Linux開発者のLinus Torvaldsは欧州閣僚理事会(EU Council)に対し、欧州でソフトウェア特許の取得を認める指令に反対する声明を発表した。」とのこと。

この時期に声明を出した理由として「今週、EU議会が召集される予定で、同議会は指令の修正案を早期に正式採用しようとしている」ことをあげている。

元々、欧州は特許に関して保守的な考えが支配的であり、米国や日本よりもソフトウェアに特許を与えることに関して遅れている。この記事に書かれている「指令」は、そのような遅れを取り戻して欧州のソフトウェア産業の競争力を強化しようというEUとしての戦略に基づくものであると推測する。

Torvaldsらの声明において「ソフトウェア特許は、経済全般、とりわけ欧州経済にとって危険である」という主張がどのような根拠に基づくものであるかは不明である。
また、「著作権はソフト開発者にとって役立つが、特許は・・・」とか、「著作権は誰でも利用可能である点で公平だ」とあるが、特許も誰でも利用可能である点では著作権と同様であり、また、著作権よりも強力な権利を確立・維持できるという点では、ソフト開発者の権利をより強くする方向に作用するものである。そのようなソフトウェア特許であるが、いかにして「特許は作品の独自性を奪う」とTorvaldsらが考えているのか、その根拠は不明である。

※ CNET Japan が掲載しているIngrid Marson(ZDNet UK)の記事

関連する記事:
激化するソフトウェア特許戦争
業界団体が導入求める書簡を欧州議会に提出


(c) zig zag road runner, 2004.
2004年11月4日のIT media ニュースの速報記事によると、
 米テキサス州の法律事務所McKool Smithが大手のゲームソフトメーカー各社を相手に特許訴訟を起こした。これらのメーカーの採用する3Dグラフィックス技術が、1988年認可の特許を侵害したと主張している。
 訴状には被告として、Electronic Arts、Activision、Take Two Interactive Software、Ubisoft Entertainment、THQ、Vivendi Universal Games、LucasArts Entertainment、セガ、スクウェア・エニックス、テクモ、ナムコの社名が挙げられている。
とのことである。

問題となっているのは、米国特許第4,734,690号であり、USPTOのサイトでこの特許の内容を見てみると、請求範囲の第1項目は、

1. A three-dimensional panning method comprising the steps of:

storing applied graphic information representing a three-dimensional object in a first three-dimensional coordinate modeling space;

defining a second three-dimensional coordinate space as a viewing space from which the object may be viewed, the viewing space being movable at a selected radial distance around a selected reference point in the modeling space;

inputting and storing further information including panning information specifying a position from which to view the object;

moving the viewing space to the specified position in response to the panning information, effecting a transform of the coordinates of the object to the viewing space and to a two-dimensional coordinate screen space; and

displaying a two-dimensional image of the transformed coordinates, providing a view of the object from the panned-to-position.

となっている。これを読む限りにおいては、非常に広い範囲の特許権である。この権利が成立しているとすると、多くのゲームソフトが侵害になってしまうのではないかと思われる。

今後、注目したい。

(c) bskklog, 2004
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